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自治体 清掃活動促進(ピリカ)

 「NOごみ」を合言葉に、ポイ捨てごみを撲滅。網走をピリカの聖地にしたい!

網走市は北海道東部、オホーツク海沿岸部に位置する人口3万2千人のまちです。四季折々の美しい自然に囲まれ、特に冬には流氷が接岸することで有名です。また、観光地として網走監獄やオホーツク流氷館などを訪れる方が多く、網走湖や能取湖などの湖、郊外には広大な畑や牧草地が広がり、豊かな自然を活かした漁業・農業が盛んです。そんな自然豊かな網走市でも、ごみ問題に悩まされているそうです。「ピリカ自治体版」の導入の決め手、今後の展望について、網走市生活環境課のお二人にお話をうかがいました。

網走市生活環境課:(左)ごみのことなら石塚係長 (右)ごみ広報担当:石村様

網走市生活環境課:ごみのことなら石塚係長(左)、ごみ通信のメイン担当・デザイナー石村様(右)

1. 網走市が抱えるごみ問題と「のごみちゃん」

ーー網走市のごみ問題は切実とうかがいましたが、どんな状況なのですか

これまでポイ捨て問題には、不法投棄禁止看板の設置や監視カメラの設置で対策をしてきたのですが、あまり有効とは言えませんでした。
また、市内にはごみの焼却施設がないので、リサイクルできないごみは埋め立てています。ところが埋立処分場が満杯になる予測が大幅に前倒しになることがわかり、どうにかして処分場を延命するために、埋め立てごみをどうしても減らさなければなりません。それには市民の皆さんの協力が不可欠なのです。


ーー市民の皆さんに協力してもらうためにどんな工夫をされましたか

市民のみなさんがごみに興味をもってくださることで、ごみが減るのではないかと考えました。つまり、ごみは集積所に出して終わりではなく、その先の処理のことなども知ってもらおうと。そこでまず始めたのが「あばしりごみ通信」です。間違えやすいごみ、わかりにくいところにフォーカスして伝えることで、理解の促進につながっていくと思います。ここでは、キャラクターの「のごみちゃん」も活躍しています。

Abashiri-ciry PIrika Flyer

のごみちゃんと仲間たちが案内するピリカチラシ

ーー「のごみちゃん」とはどんなキャラクターなのでしょうか

「NOごみ」から命名された、ごみ減量化推進キャラクターです。新卒で配属された職員が描いています。また、仲間のキャラクターも続々誕生しています。私たちの課ではアイデアを出し合い、ノベルティもつくっています。のごみちゃんグッズは「かわいい」と、かなり好評です。SNSピリカ投稿で、のごみちゃんグッズがもらえるキャンペーンも企画しました。

生ごみは堆肥になることや、かさばるごみは破砕が必要なことなど、キャラクターを通して大人だけでなく子どもたちにも楽しく自然に学んでもらえているようです。ポイ捨てするかしないかは、小さい頃からの教育が大切なんじゃないかと思います。


2. 看板より効果がある!? ごみを拾う姿勢と支え合い

ーーごみ減量やポイ捨て対策に工夫をされてきた中で、どうしてピリカ自治体版・見える化ページを導入しようと?

ごみ通信の企画で、毎月清掃活動をしているボランティア団体にインタビューをしたんです。そうしたらごみを拾う姿勢を見せるだけでポイ捨ての抑止効果になること、きれいな場所には捨てないことを教えてもらったんです。これは看板よりも効果があるのでは!と思いました。
また、活動してくださるボランティアさんとは、ボランティアごみ袋を市役所に取りに来られる時だけが接点で、その後にどれくらい、どこで拾ってくださったかを知る方法が全くなかったんです。ピリカ自治体版見える化ページなら、ごみを拾ったことが見えるし、きれいにしてくれた人に感謝ができる。これは新たなポイ捨て対策になる、と思いました。


見える化ページをオープンしてからわかったことは、ピリカー*さんたちが思ったよりもごみ拾いに対して熱いんですよ。当初は本当にごみ拾いをやってくれる人がいるのかな、増えていくのかな、ってやっぱり不安もありました。ところが皆さんの投稿を見ていると自分の周りにはごみが減ってきている、もっと拾いたい、っていう熱が感じられるんです。


私も投稿を続けて半年になりますが、ただ毎日ごみを拾うだけじゃ続かなかったし、ピリカに投稿すると全国の方が「ありがとう*」と一緒にコメントをくれるので、私だけじゃなかったって、孤独感がなくなるというか、またやろうと思えるんです。SNSピリカって本当にいいアプリです。市と投稿してくれるピリカーさんもそうやって繋がって支え合っていきたいと思っています。
それと、見える化ページでは頑張っている個人や企業、団体が掲載されるので、ランキングを楽しみにしている方もいるんですよね。市内の団体さんなどに紹介する際の説明資料としてもわかりやすいので助かっています。


*「ピリカー」は、SNSピリカでごみ拾いをされているユーザーの通称です。
*「ありがとう」は、SNSピリカ内でごみ拾い投稿に対してユーザー同士で送ることができる「いいね」のようなリアクションです。

SNSピリカを通じて市と市民のコミュニケーションに

3. 担当者の想いは市民やピリカーと共に広がる

ーー今後やってみたいことはありますか

あります! まず、ピリカさんが提供するタカノメを使って、どこにごみが多いのかを調査して公表したいです。また、「この期間はここにごみ箱をおきますよ」と市内のピリカーさんに情報提供したいと考えています。
それと、全国のピリカーさんたちにも会いたいです。SNSピリカのコメントで、とある市外のピリカーさんにお褒めをいただいたことがあるんですが、「網走がピリカの聖地になる日も近い」とコメントされたことがとっても嬉しくて。ぜひ、聖地にしたい! 全国のピリカーさんも呼んで、網走でごみ拾いイベントを是非やりたいですね。


北海道は広いので、一つの自治体の面積がとても大きいです。そんな自治体でも市民の方と協力してきれいなまちを保つことができる、そんな活動が自治体を超えて北海道に広がっていく、そのスタートが網走だったら最高だな、と思っています。

導入から約4ヶ月で、ピリカ自治体版見える化ページ・のべ参加人数も2,000名を超えました。いつも活動してくださる方も増えてきているので、常時100名くらいの方と連携できています。ピリカを通じて、拾う姿勢を見て、まちが綺麗になって、捨てない意識が育って、という理想の姿に近づけると確信しています。

網走市の見える化ページはこちら

ピリカ自治体版の詳細はこちら

自治体名:北海道網走市 業種:地方公共団体 ご導入サービス:ピリカ自治体版

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